ラスベガスとグランドキャニオンに行ってきました
報告が大変遅くなりました。秋休みにクラスメイト30人くらいと、ラスベガスに行ってまいりました。以下の写真は、グランドキャニオンへのツアーに参加した時の、私と息子のラブラブやらせ写真です。
ずるいですが、旅行の様子と写真は以下の妻のブログをご参照ください。。(今後このパターンが増えそうな予感が。。)
http://rimom.exblog.jp/9752932/
http://rimom.exblog.jp/9716243/
ラスベガスは他ではありえない街で、非常に刺激的な経験となりました。アメリカに来てから旅行した場所は今まで行ったことがあるところが多かったので、初めて行くラスベガスは特に新鮮でした。(グランドキャニオンは大学2年の時にアメリカ大陸をバスで横断する旅の途中で寄ったことがあります。英語もあまり通じない中、超不便な公共バスを乗り継いでたどり着いたあの時の方が実は感動は大きかった!)
しかし結論としては、ラスベガスは「自分がビジネスをする場ではないな」と感じました。
1.おもてなしの精神(ホスピタリティ)に乏しい
観光で成り立っている土地でありながら、ホテルやレストランの従業員からタクシーの運転手からバスツアーの運転手まで、あまり「ここに来てくれてありがとう。楽しんでいってください」というおもてなしの心を持っているように感じられませんでした。賭け事の街から総合エンターテイメントの街になって久しいと思うのですが、それでも接客の文化が「どうぞ賭けてください。あなたが賭け事をした分だけ私が儲かります」という原点から抜けていないのではないでしょうか。皮肉なことに、東南アジアのホスピタリティが非常に懐かしく感じられました。
ロビーを歩いているとホテルの従業員が親しげに声を掛けてくるので、「お、顧客サービスなのかな」と思っていたら、なんのことはないとあるモニターサービスへの勧誘でした。一度断ったのに、滞在中にあまりにもいろいろな所で同じ勧誘を受けるので、じきに相手が本題に入る前に「そのモニターの話は断りましたよ」と言って立ち去りました。その前の世間話をしている時間が無駄なので。それでも何度も声掛けられるので、最後の方は話しかけられても完無視していました。
「この人は世間話をするために話しかけてくれた」と思って話に興じていたら結局は勧誘をされるわけです。これは本当にショックが大きい。かわいい女の子と出会って彼女になってくれたと思ったら、急に壺を売りつけられた、みたいなそういうショックなわけです。こういう事を一日に何百人もの客にするのは、どうなのでしょう。
モニターの話をしたいなら最初からそう言えばいい。壺を売りたいなら最初から壺の話をしなさい。
2.ホテルの設計からして商業主義が過ぎる
なんといってもどこに行くにもカジノを通らなくてはいけないあの設計はいかがなものか。ホテルの中にいてタクシー乗り場を探す際でも必ず迷うようにできています。じきに慣れてくると、「どっかに行くにはまずカジノに戻ればいい」ということがわかりました(そして大体の場合はそれが正しい。)子供連れには特に厳しいものでした。
私は賭け事については肯定的なのです。しかし賭け事を楽しむというのは、そこをたまたま通ったから「お、やってくか」というようなものでしょうか?少なくとも私は、そこを通りかかった、という理由では絶対に賭け事はしません。こういう設計にしなくてはいけないという、作る側の強迫観念があるような気がします。(後で書くベネチアンは、外からカジノを通らず直接ショッピングモールに入れるようになっていて、その意味でも好感を持ちました。)
3."ハリボテ"が徹底していない
古代エジプトやらパリやらニューヨークやらサーカスやら中世の城やら、要するにホテルがテーマ性を持っているということはそれは"ハリボテ"なんですね。嘘の世界なわけです。私はテーマホテルそのものは大好きなんです。テーマパークが好きなのと同じです。しかし嘘をつくなら、最後まで嘘をつき通してほしい。語弊があるとは思いますが、ディズニーランドも壮大なる"嘘"の世界だと思います。しかしあそこまで嘘を付き通すとそこにはすごい価値がありますよね。
で、具体的に何が不徹底な"ハリボテ"かというと、しょうもない話ですが、ロビーとカジノの立派さの割にホテルの部屋があまりにもしょぼいのです(当然ホテルに依るわけですが)。ホテルのロビーに入った瞬間は「わーすごい」という経験をさせておいて、その数分後には「うーん、これは場末の温泉旅館か」というような経験がくるわけですから、その時点で顧客満足度はかなりのマイナスです。
しかしこれは悲しいかな投資効率としては正しいやり方なのです。ほんの数週間前の「ホテル開発」の授業で、教授が「投資資金が限られている場合にどこに投資をするか?」という質問をクラスに投げかけました。正解は断然にロビーなわけです。部屋に投資をすると、同じ投資を部屋の数だけ(つまり数百室分。ラスベガスの場合は数千室分。。。)しなくてはならず、非常に効率が悪い。しかもホテルの部屋のうち毎晩一定割合は必ず空なわけです。だからみんなが目にする場所で、しかもホテルに一か所しかないロビーにお金を賭けるのは正しいというわけです。
しかししかし、テーマ性を持って夢を与えている以上、部屋に入った瞬間に顧客を失望させるのはどうなのか。これで部屋がめちゃくちゃ安いならいいですが、一応1泊200ドル以上払ってたんですよ!嘘は(ハリボテは)最後まで付き通して!
というわけで、私にとっては全てが刹那的で商業的であまり魅力のないビジネスの場であると映りました。誤解のないように付け加えると、観光客としてはまた遊びに行っていいと思うのです。ただ、自分が生涯をかけて事業を行うのは、ここであったり、ここのような場所ではないということです。あの地味ぃーなウィリアムスバーグのようなところの方が、よっぽど自分の「22世紀感動創造」の場としてはイメージしやすいのです。
ウィリアムスバーグについては、バックナンバー(↓)を参照ください。
http://mrei412.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/index.html
とはいえラスベガスでいろいろ巡ったホテル(10か所以上は回りました)の中でも、ベネチアンは非常に気に入りました。(しつこいようですが、テーマ性をもったホテル自体は好きなのです。)イタリアのベネチアをテーマにしたホテルです。定番と言えば定番ですが。
2階がビーナスフォートかラーメン博物館のような"疑似屋外型"のショッピングモールになっていて、運河があります。このゴンドラには、息子と一緒に乗ってきました。(乗船料と写真代を合わせて、涙が出るような料金を払ってきましたが)
ホテルのロビーなども雰囲気があり、以下はそのほんの一部です。
このホテルは、ホテルデザインの世界では最大手のWATGという会社がデザインしたホテルです。
このWATGのお偉いさんが実は先日コーネルに来まして、いろいろとホテルデザインの話をしてくれました。ベネチアンの話も当然出ました。それによると、、、
・ホテルの前にある時計塔の大きさは、ベネチアにある本物と全く同じ大きさである
・当初はどのようなテーマにするか確定しておらず、いろいろな案を出したのだが、結局はオーナー夫妻の「そう言えば私達ってベネチアが好きじゃない?だからベネチアのテーマにして!」という鶴の一声でテーマが決まった
・ホテル棟の真横にある立体駐車場の基礎を最初から強く作っておいて、その上に第二ホテル棟を増築できるようにしておいいた。ホテル開業直後から盛況だったので、すぐに駐車場の上をホテルにした(確かに今も駐車場の上が第二棟になっています。第二棟だけで確か2000室と言っていたと思います。それだけで普通の大型ホテルの4~5倍はあります。。。) こういう増築を、営業状況に合わせて増築を決めるという意味で、「コンティンジェント・エクスパンション」というようです。ちなみにベネチアンは、隣の敷地に別棟のパラッツォを今年オープンさせてさらに拡張しています。
時計台が本物とそっくり同じ大きさだとは、見る人はほとんど誰も気付かないし気にもしないでしょう。しかし"ハリボテ"を徹底追及するというのは、こういうアホらしいくらいの真面目さではないかと思うのです! ちなみにベネチアンは部屋もかなりのハイグレードらしいので、それは付け足しておきます。
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